富山市の石金で工事が始まった夫婦と子供の核家族のための家。
敷地を特徴づけているのが敷地前面に広がる大きい芝生広場の
公園と変形の角地を持つ比較的大きな敷地。芝生広場側は開放
感のある眺望が望めるが、一方で他人の視線も気になる。
変形した敷地は建物を一般的な解でレイアウトをするだけでは
意味のない無駄な部分ができそうで今回は敷地活用の妙が求め
られていると感じました。
今回の計画で核となったアイデアはこの変形した角地を「敷地
のヘソ」と位置づけ、小さな雑木林をつくるというという提案。
この雑木林が敷地の景観を創り、建物に奥行きが付与され、周
囲との調和のとれた関係を作ってくれるハズです。建築デザイ
ンとは景観デザインでもある、ということを考えてみた計画で
した。(2009年5月完成)
黒部の歯科診療所
黒部市のコラーレのほど近くに2009年5月オープンの歯科診
療所です。すべての診療室が個室として計画され、患者さんの
プライバシーを配慮したプランとなっています。平面計画は効
率的で機能的でスムーズな動線を練りに練って計画されました。
一方、患者さんにとっては診療への信頼や安心感、清潔感、な
どが感じられる空間構成をどのようなアイデアで創り出すかが
大きなテーマでした。街中から少し離れた広々とした環境の中
で大きな庇のある水平線の強調された外観
デザインの歯科診療
所となりました。
上滝の大屋根の家
大山町上滝の旧街道に面した旧家の民家再構築計画です。既存の
住宅より小さく、しかし外部空間を上手く取り込んだ家族がくつ
ろぐスペースが中心となるような家。そして建て主さんの記憶の
中にある憧憬を紐解いていくと「瓦の大屋根がのった平屋」のよ
うな家というイメージに行き着きました。今回の計画は旧街道に
面した屋根が美しい家がテーマです。前庭、北庭、中庭、南庭な
ど家の周囲に配された外部環境とともにある屋根の大きな小さな
家。 建前のときに初めて見ることのできる実物の屋根はどのよう
な形を見せてくれるのか、今から楽しみです。
(2009年10月完成)