米田町公民館  〜 骨組みが空間をつくる 〜


270世帯ほどの地域公民館の工事が始まりました。
古くなって現在の地域活動に合わなくなった公民館を立て替えることに
なったのです。町内会の方々との新公民館建設について打合せを進める
中で設計のポイントになったのが様々な公民館活動を支える器としての
形をどうするか、ということとその経済性でした。公民館活動も年々変
わって来ていますが、その基本は同じです。新しい建築空間を用意する
ことでこれからの変化に対応しやすくするという計画も考えられるので
すが、今回は従来からある公民館の基本プランとも言うべき形を守りな
がらより機能性を高める工夫をすることにしました。地域住民の多様な
意見や考えを包み込めるような形、それが誰もが馴染んだ公民館の基本
プランにあると思ったわけです。
もう一つのポイントがコストパフォーマンスの高い構造を作ることでし
た。公民館の中心は集会室です。多人数が集まる集会室は構造的にも負
担の大きい空間となりその分コストも高くなります。今回は屋根の形が
そのまま集会室の大きな空間となるという案を採用しました。これによ
って集会室の大きな空間とコストパフォーマンスの両立を計ったわけで
す。どんな集会室となるのか、完成が楽しみです。