200世帯ほどの地域公民館が完成しました。
古くなって現在の地域活動に合わなくなった公民館の立て替
えです。町内会の方々との新公民館建設について打ち合わせ
を進める中で設計のポイントになったのが様々な公民館活動
を支える器としての形をどうするか、ということとその経済
性でした。
公民館活動も年々変わってきていますが、活動の基本は同じ
です。オープンで斬新な建築空間を用意することでこれから
の変化に対応しやすくするという計画も考えられるのですが
今回は従来からある公民館の基本プランとも言うべき形を守
りながらより機能性を高める工夫をすることにしました。地
域住民の多様な意見や考えを包み込めるような形、それが誰
もが馴染んだ公民館プランの基本にあると思ったわけです。

もう一つのポイントがコストパフォーマンスの高い構造でこ
の形を作ることでした。
公民館の中心は集会室です。多人数が集まる集会室は構造的
に負担の大きい空間となり、その分コストも高くなります。
今回は屋根の形がそのまま集会室の大きな空間となるという
案を採用しました。これによって材料や寸法の無駄を押さえ
つつコストパフォーマンスを高め、集会室の大空間の創出を
を図ったのです。