外観

170戸ほどの農村集落に完成した夫婦と子どもたちの新しい家。
周囲の水田と集落内で育った樹木に囲まれた敷地は、新興住宅地にはない四季折々の自然の変化を味わうことのできる立地です。夏を涼やかに暮らすあいの風も気持ちよく通る場所です。今回の敷地はL型の変形地でアプローチ側の南面が隣地に接していて奥深く、唯一開放的な北面は道路に接しているという設計者にとってはプラン上の制約の多い難題でした。今回のような敷地では通常は建物の裏面になってしまう北面を今回は建物の正面とするデザインが必要となります。この建物では生活の中心となるLDKの吹抜に北面のアクセントとなる大窓を吹抜上部に配置し、小さな個々の風抜き窓をそこ此処にレイアウトしました。プライバシーを守りつつ、外観的正面(ファサード)となる北面のデザインがこの建物の肝です。
集落の景観の一つとなる押しつけがましくない静かな外観デザインが集落の景観を引き締めるアク セントとなればと思います。

DATA
竣工:2013.1
構造:木造2階建て
施工:五十嵐建設(株)
性能:長期優良住宅
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