「来客との食事を楽しみ、くつろいで会話のはずむゲストルームを作ってほしい」という一般的なファミリープランの家とは一線を画する要望がこの家の大きな特徴です。もちろん、この建物は住宅ですから住まい手のプライベートな使い勝手の良いしつらえも当然備えていなければなりません。
今回のプランの要はゲストルームとプライベート空間が分離しつつも住まい手にとって機能的な動線を作ることであって、しかもどの部屋も光や風の通る気持ちの良い空間構成を見つけることでした。
これを実現するためのポイントとなったアイデアが「中庭をつくる」こと。中庭を 取り囲むように各部屋が配置されており、そして、それぞれの部屋に独立性を持たせています。このことをより強調するために中庭の見え方は部屋ごとに異なっていて、知らず知らずのうちにこの
変化を楽しむことができます。実は部屋ごとの差異性がここに表現されているのです。この部屋ごとの差異性をつくることが、相反する要素を統合するアイデアというわけです。
さて、この家も「次世代環境住宅」となっており、エアコン一台で冷暖房をするという「MaHAt(マッハ)システム」の家です。寒い冬でも家中が少ないエネルギーで暖かく快適に過ごすことができる家です。
| |
DATA
竣工:2012.4
構造:木造2階建て
施工:(株)頼成工務店
性能:長期優良住宅
2013 富山県建築賞入選
詳しく見る
▲上記から閲覧できない場合はこちら。
|