富山市の中心市街地に建つフローレンスという名の8階建てのアパートメント。大通りに面してスカイラインの一翼を形成しています。高層部分はバルコニーを壁面のように扱いながらも彫りの深い開口部を設けて公と私の背反する機能の調和をデザインし、低層部分は歩行空間との親和性をテーマとして歩行者の視線に緑地空間を、また入居するテナントの様子が感じられる大きなガラスを配置しました。建物はその建物固有の機能の十分な表現だけではなく、どのような建物であってもその形がその街並の景観の文脈の一員となるように、と試行を重ねています。